令和四年一月「生命の言葉」
人々の 願ひと努力が
実を結び 平らけき世の
到るを祈る
今上陛下 ― 令和三年歌会始 御題「実」
東京都 島嶼の神社「島生(う)みの神話」
東京都には多くの島々があり、島には各々古くから祀られる神社があります。太古の昔「島生み(焼出し)」がどのようになされたか、島の神社に伝わる神話をご紹介します。神々は島生みの話合いの結果、竜神に頼み海中に石を三個置き一日一夜で一つの島を焼出しました。『三宅記』によると第六代孝安(こうあん)天皇二十一年から島を焼出し始めたとあります。更に海中の所々に石を置いて七日七夜の中に十の島を焼出しました。
第一の島を初めの島(初島)と名付けて「椨(たぶのき)」の種を植えました。第二の島を島々の中程に焼出し神々が集まって詮議した島であるところから神集め島(神津島)と付けました。第三の島は大きいので大島と名付け、第四の島は潮の泡を集めて造り島の色が白いのであたら島(新島)と名付けました。第五の島は家が三つ並んだ形に似ているので三宅島と名付け、第六の島は神の御倉であるとして御倉島(御蔵島)と、第七の島は沖の島(八丈島)、第八の島を小島(八丈小島)、第九の島は竜の鼻に似ているので、りゆこ島(青ヶ島)、第十の島をとしま(利島)と名付けたとあります。
【島嶼部の神社特集】http://tosho.tokyo-jinjacho.or.jp/
神道知識の誘(いざな)ひ
成人奉告祭
わが国では、古来より人の成長を祝う人生儀礼は氏神様に奉告し感謝するお祭りでありました。誕生の初宮詣で氏子入り、成長の姿を七五三詣で感謝し、成人の時に元服、加冠の儀で祝いました。加冠の儀は烏帽子親(えぼしおや)より冠を授かり、幼名を廃して諱(いみな)を付け、社会の一員と認められました。
鎌倉以前の清和源氏では、八幡太郎義家、新羅(しんら)三郎義光など八幡神社や新羅神社など元服を行った社の名前を付けたと言われています。
現代でも神社では成人奉告祭が斎行され、無事に成人になったことの奉告と感謝のお祭りが行われます。
今月の祭日
元始祭(三日) 天皇陛下御親(おんみずか)ら皇位の始まりを祝うお祭り。全国の神社に於いても宮中に倣い、皇室の繁栄と国家平安を祈ります。
昭和天皇祭(七日) 皇霊殿と武蔵野陵において、昭和天皇の御霊へのお祭りが行われます。