令和六年六月「生命の言葉」

それ神道は 正直を以て体となし
敬愛を以て心となし
無事を以て行となす

中江 藤樹(なかえ とうじゅ)

神道の教えの
「正直」を実現するには
愛(包容・調和)と
敬(慎しみ)の精神のもと
誤ちの無いように
日々実行することである

中江藤樹

江戸時代前期の儒学者。近江国の人で、その家塾を藤樹書院と称し実践的な神道を重んじた。その高潔な人柄から近江聖人と呼ばれた。藤樹がその独特な神道観を説き始めるのは三十一歳以降の事で最晩年にあたる。儒教の礼法は日本の神道祭儀と一致するという神儒合一論へと展開していき、著書『翁問答』の中で、これを「太虚(たいきょ)神道」と呼んでいる。藤樹の神道観は、弟子の渕岡山(ふちこうざん)により、特に会津地方に根付いていった。

神道知識の誘(いざな)ひ

「茅(ちがや)の力」
茅(ち)の輪に使う植物の事を茅(ちがや)と言います。イネ科チガヤ属の植物でススキ、アシ等を指します。「世界最強の雑草」と言われるほど生命力が強く、葉には抗菌作用があり笹の葉同様に食べ物の腐敗を防ぐ効果があります。
また古くから屋根の材料として利用され茅葺(かやぶ)き屋根は涼しく吸音性が高く過ごしやすい利点があると共に、葺き換えの際に良い部分を再利用でき、不要な茅は畑の有機肥料に転用できます。これは自然への畏れ・恵への感謝という神道に基づく日本人の暮らしの循環です。
茅の輪をくぐり祓い清め、清々しい心でお過ごしください。